6月のはじめ、
国王が仏教関連で表彰されたのをお祝いする行事がありました。
1万人ものお坊さんが集まって、お祝いするというのです。
1万人ものお坊さんが集まるってどんな感じ?
いつもの好奇心がムズムズ。
行ってきました。
が、ちょっと遅かった---。
ここではほんと、屋外での行事のはじまりが早いんです。
王宮前広場は、パレードやセレモニーも終わり、解散直後といった感じ。
思い思いに円座をつくり、談笑している人々、
お坊さんたちは集まった人たちからお布施を受けていました。
記念撮影する姿も仕方がないので、その辺を
ブラブラ、ウロチョロ。
すると、いつもは高ーい塀に囲まれていて、内はさっぱり見えないしで、
何気なく通り過ぎている一角の扉が開かれていました。
奥の古い建物に惹き込まれました。
見ると、警官が2人。
おそるおそる近づいて、「ちょっと見学していい?」ってたずねると、
うなずいたようなうなずかなかったような。
いい、とははっきりいえないけど、まあいいよ、ということでしょうか。
善意に解釈して、お庭を見学。
何だか、ここだけ時間が止まっているような。
違った空気が流れている感じです。
聞けば、
フランス統治下時代に建てられた
ロイヤルファミリーの邸宅とか。
今は朽ち果てるままになっているようです。

広々とした庭には、はじめて見る
「パンの実」が。

このパンの実、市場でも見かけたことがありません。
もちろんのこと、食べたことも。
葉っぱは八つ手のような感じでつやつや。見上げるような大木です。
果物なのに、不思議なネーミングのパンの実。
調べてみると、パンのようなもちもちした食感で、味は芋きんとんに似ているとか。
焼いて皮を剥いて食べる、というのが一般的なようですがー。
以下、クメール語の先生から聞いた話。
当時のロイヤルファミリーはことのほかパンの実がお好みだったとか。
灰汁を抜いて、砂糖を混ぜたココナッツの液につけて保存。
デザートとして召し上がっていたんだとか。
お屋敷とパンの実の大木。
何かうなずける話ではありますね。