ココナッツジュースを初めて飲んだのはシンガポール。
もう何十年も前のことだ。
「なに?この味は---」
生温かったそれは、のどが乾いていたにも関わらず、
青臭い味のみが強くて、一口飲んだだけに終わってしまった。
以来、口にしたことはない。
(若いココナッツの中に溜まっている透明な液体=ココナッツジュース)
ここカンボジアでは避けて通れないのがこのココナッツジュースだ。

リヤカーにまだ緑色した未熟のココナッツを
満載した
ココナッツ売りを、
見かけない日はないし、
路上にココナッツを山積みの店が並ぶ通り、
2・3ヶのココナッツのみを置いた店も。
とにかく、
ココナッツがいつも隣にある感じなのだ。
ー売り切れ間近ーこんな日々を過ごしていると、
「よし、もう一度ためしてみようか」、という気持ちになって当然と言えば当然か。
「なんや、イケルやん!」というのが、再び口にした感想。
し好が変わったのか---
クメール語でココナッツはドーン。水がタックだから、
ココナッツジュースは「タック・ドーン」。

「冷たいのをね」と注文すると、アイスボックスから、
皮を剥いだココナッツを取り出して、
上部に横に切り目を入れ、
ストローをさして渡してくれる。
値段は2,500リエルから3,000リエル。
(70〜80円くらい)昼下がり。
今日も
「ドーン、ドーン」というかけ声と一緒にココナッツ売りがやってきた。
今やわたし、すっかり国民的飲料ココナッツジュースの愛飲者です。
蓮の花と線香で、きれいにデコレーションされたココナッツ。
こちらはお寺へのお参り用?